2 はじめに
2 はじめに
プチコンmkIIについて
本製品は内蔵されているBASICでプログラムを作成し、実行することができる愉快なBASIC言語学習ツールです。通信機能を使うことで友達にプログラムを渡したり、友達の作った画像をもらうこともできるので、みんなで協力して作ることもできます。
2 はじめに
利用規約
- 本製品により作成されたプログラムや画像等のリソースは、送信命令によって多くの人が見たり実行する可能性があります。他人が不快な気持ちになるようなもの、プライベートな情報、他人の権利(肖像権やプライバシー権、著作権など)を侵害するものなどは送信しないでください。
- 公衆に著しく迷惑をかける不良行為を行ったり、わいせつ、名誉棄損にあたる画像を公表した場合、法令や条例によって罰せされる恐れがあります。
- スマイルブームはお客様が送信した情報および送信したプログラム等によって生じたトラブルについては一切責任を持ちません。
2 はじめに
取扱上の注意点
- 本製品に搭載されているBASICは、これまでに発売されているBASICとは、互換性がありません。古い書籍等からの移植の際には、文法の違いにご注意下さい。
- 内部で扱われている数値は、固定小数型を利用しているため計算による誤差が大きく、正確な精度が必要なプログラムには利用できません。
- 本製品では行番号を使った分岐は利用できません。@で始まるラベルを定義した上で分岐命令を利用します。
- 複雑な計算を行ったり、表示する要素を増やすようなプログラムを書くと、実行速度が低下する可能性があります。
- SAVE・RECVFILE・DELETE等のファイルへの書き込みが行われる命令を繰り返し行うと、読み書きに時間がかかるようになることがあります。
- 予約されている命令は、小文字で入力しても自動的に大文字に変換されます。
- 本製品の条件比較は、==で等しい、!=で異なる、となります。(C言語風)
- 本製品のFOR命令は、先に条件を判断します。FOR I=0 TO -1 のようにSTEP1では成り立たない状態の場合、FOR内部を実行せずにスキップしてNEXT以降の命令を実行します。既存BASICのように必ず1回実行されません。
- 本製品に内蔵されているプログラムテキストを編集する機能は、1行100文字、最大9999行まで登録できる仕様ですが、テキスト用に確保されたメモリーの上限に達した時点で入力できなくなります。約52万文字まで入力可能です。
- 画面への描画を行う命令を使った場合、正しく画面に表示されないことがあります。これは、直前に実行していた他のプログラムで、上下画面のページを切り替える命令が下画面を指定していた等が原因で起こります。このような状況になった場合、実行モードに切り替えて、
ACLS (Enter)
を実行した上で描画命令を実行してください。これでも出ない場合は、色がすべて見えない値に変更されているか、キャラがすべて透明になっている可能性があります。COLINIT命令やCHRINIT命令を参考に元の状態に戻してください。 - 割り算を含む計算を行い、必要な数値が整数部分だけの場合は、FLOOR 命令を使って整数部分だけを利用して下さい。座標計算などで誤差が積み重なると微妙なズレが生じてしまいます。
- INKEY$() によるキーボードからの情報取得において、TABキーやBSキー等の一部のキーの情報はシステムの都合上取得することができません。全てのキーボード上のボタンの情報を取得したい場合は、システム変数のKEYBOARDを利用してください。
- 文字列変数にラベル名を代入してラベル代わりに利用する方法はラベルが使える一部の命令のみ対応しています。
- BGMと効果音と音声合成による発音は最大16個の音までしか同時に発音することができません。
2 はじめに
操作方法
本製品は開発ツールのため、ゲームとは操作方法が異なります。
十字ボタン | テキスト編集モード時にカーソルを移動します。(Lボタンを押しながら上下でページ単位の移動、左右で行頭と行末への移動) |
---|---|
A,B,Y,X | ユーザーがプログラム実行中に利用可能。テキスト編集モード時Aボタンは、Enterキー Yボタンは、←キーとして機能します。 |
Lボタン,Rボタン | キーボードにあるSHIFTボタンと同じ扱いとし、キートップ上に紫色で書かれている文字を入力するときに利用します。プログラム実行中はユーザーが利用できます。 |
STARTボタン | プログラムが登録されている場合、スタートボタンを押すとユーザープログラムが実行されます。プログラム実行中はユーザーが利用できます。 |
SELECTボタン | ユーザープログラムの実行中、セレクトボタンはESCキーとして機能します。 |
実行モード時に、十字ボタン左とRボタンとスタートボタンを同時に押すと、画面表示を初期状態に戻すことができます。プログラム実行後に画面が見にくくなった場合に利用すると便利です。
2 はじめに
プログラムとは?
コンピュータは人間からの指示に従って画面への表示や、音を鳴らしたり、タッチスクリーンの状態を調べたりすることができる素晴らしい機械です。
プログラムとは、コンピュータに対して指示を出すための命令の集まりです。本製品に搭載されている「BASIC」と言う名前のコンピュータに指示を出すための言語は、人間が使う言葉に近い文法でコンピュータへ指示を出すことができます。
例えば・・
画面に文字を表示しろ!…PRINT命令
音を鳴らせ!…BEEP命令
画面に円を描け!…GCIRCLE命令
キャラクタを表示しろ!…SPSET命令
数字を記憶しておけ!…変数と代入命令
数値の大小を調べろ!…比較と分岐命令
保存しておけ!…SAVE命令
このようにBASICには、コンピュータに指示させたい要素に対応した命令がたくさん用意されています。全ての命令を覚えるのは大変ですが、自分が指示したい命令から少しずつ覚えていけば、ゲームやツールなどを作ることができます。
最初は難しいかもしれませんが、本製品だけあれば、プログラムを作って動かすところまでが実現できます。もちろん間違った命令を書けば、バグと呼ばれる誤動作も生み出せます。
現在、ゲームを作っている会社の人達も小さい頃にBASICを使ってプログラムを覚えた人がたくさんいます。未来のゲーム開発者を目指して、少しずつプログラムの楽しさを味わってみてください。
2 はじめに
用語集
説明書内で良く使われるプチコン独自の用語や言い回しについての解説。
単語 | 説明 |
---|---|
キャラ | BGやSPRITEで利用する8x8ドット単位16色の画像 |
カラー | BG・SPRITE・グラフィック用に256色ずつ (0番は透明) |
パレット | 画像や文字に割り当てる色単位。 1パレット=16色 |
BG(ビージー) | キャラをしきつめてマップなどの画像を表現する表示機能 |
SPRITE(スプライト) | 最大100個のアニメ付キャラを表示するための機能 |
システムアイコン | モードやツールの切替を行うアイコンボタン |
ドット | 画面上の絵や文字を構成する色のついた点 |
フレーム | 表示同期を取るための時間の単位 1フレーム=1/60(秒) |
VSYNC(ブイシンク) | 表示画面を書き換える周期 最低単位は1フレーム |
ファイル | 作成したプログラムや画像などを保存するメモリー領域 |
リソース | BASIC内で利用するために、ファイルから読み込んだプログラムや画像などの総称。内部的に確保されたメモリー内またはビデオメモリー内に保持される |
トラック | BGMを演奏する場所 最大8曲(8トラック)同時再生可能 |
チャンネル | MMLを演奏する単位 最大8種類の楽器を同時に演奏可能 |
MML | Music Macro Language 作曲するためのコマンド文字列 |
始点x 始点y | 矩形領域の左上座標 ( x=横、y=縦 ) |
終点x 終点y | 矩形領域の右下の座標 ( x=横、y=縦 ) |
転送先x 転送先y | 転送先矩形領域の左上の座標 ( x=横、y=縦 ) |