私は探偵である。
本名は探田偵介48歳、マイホームパパ。気さくに探偵と呼んでほしい。
今回探偵が依頼を受けたテーマは、
一番最近ハマったゲームは?
第3回目にして、とうとうコンピューター関連の調査だ。むしろ遅すぎるぐらいという気がするが、ともかく本丸を落としにかかったと考えるべきだろう。探偵はさっそく社員への聞き込みを開始した。
証言A
「……最近……最近?」えー。
まさかこのテーマでいきなりつまづくとは思わなかった。本当にソフトウェアの会社なのかここは。まさかダミー企業!?
証言B
「最近だと、『レイトン教授と不思議な町』」わりとまともだ。あの証言の後だとなんでもまともに見える。もっとも最近というにはやや前のゲームだが……。
「買ってはいたんだけど、封を開けたのが最近だったから。続編の『悪魔の箱』もやるよ」うむ、まっとうだ。こうでなくてはいけない。
「あと一緒にやってるのがXBOX360の『BIOSHOCK』」レイトン教授と、17歳以上対象のFPS……。前も思ったが、ここの社員の趣味は触れ幅が広いというか、ひどい。
証言C
「DSのドラクエ4はハマったけど、ハマったの意味が違うから……」というと、先に進めなくて詰まったという意味のハマりか。しかしあの親切設計のゲームで詰まるというのは、意外ではある。
「寝入りばなに遊ぶと、どこまで遊んだのかわからなくなって……、町の人の話も何を聞いたか忘れるし。それと町の名前がいつまでも憶えられない」まず寝入りばなに遊ぶな。そしてあんたはおそらくただのカタカナが苦手な人だ。
「そういえばパーティーの仲間の名前が憶えられません」探偵の勘に間違いはなかったが、なんだこのむなしさは。
証言D
「プレステの『アーク・ザ・ラッド』を最近やってます」たしかプレイステーション(初代)最初期の作品だが、なぜ今ごろ?
「あ、PSPのゲームアーカイブスで。プレステの時も買ったんですけど、とうとうクリアできなかったから今度こそはっていう」なるほど、話のつじつまは合った。しかし個人差はあるだろうがアーク・ザ・ラッドといえばかなりクリアは容易な部類に入るゲームだったはずだが……。
「でもまだクリアできてませんよ」もしかして、単なるゲーム下手なんじゃないのか。
証言E
「バーチャルコンソールの『超兄貴』ですね」Wiiを経由しているとはいえ、PCエンジンのソフト(1992年)とはまた古い。さっきからリメイクやエミュレーションで古いゲームばかり出てきていないか。
「当時はCD-ROM2持ってなかったんで、憧れのゲームだったんですよ」CD-ROM2とはPCエンジンの後発の周辺機器で、CD-ROM2なくば『超兄貴』ほか魅力的なCD-ROM専用ゲームが遊べなかったという。あんまり前の話なのでいちいち説明を入れなければいけないのだが、すでにこれ聞き込みの体をなしてないな。
「BGMがCD-ROMならではのボーカル多用した曲でかっこいいですよ。特に『兄貴と私』と『ドイツ人ジャーマン』が熱い」どう説明すればいいんだ。
証言F
「『細菌撲滅』!」おお、Wiiウェアで配信された最新作だ。元はといえば『Dr.マリオ』(1990年)が原型で『もっと脳トレ』で一種のおまけとして収録されたゲームだが、最新作であることは確かだ。やっと目新しい情報を突き止めたと言っていいだろう。
「いや、脳トレの方の」おまけじゃん!
「それが……うちのおばあちゃんがレベル30まで進めたところの続きからやって、レベル59まで進めたんだけどうっかりゲームオーバーにしちゃって……怒られた」とても大きい子供がいるいい大人のやることではない。全部だめだ!
- なぜか今レトロゲームブーム
- 意外とみんな腕はなさそうだ
- ちなみにWiiウェア版はWiiウェア版で買っていたらしい