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探偵が暴く! スマイルブーム調査報告

探偵がスマイルブームの神秘のベールに挑む! はたして彼らの正体は? プライベートは? 趣味は? 好みのタイプは? むくわれない探偵にはげましのおたよりを!

語らぬ講演者

 私は探偵である。
 本名は探田偵介48歳、すでにブリジット・ジョーンズが誰のことだったか忘れかけている。気さくに探偵と呼んでほしい。

 諸君はCEDEC2010をご存じだろうか。ここ数日世間をにぎわせた謎の技術系カンファレンスである。
 この場所には何かがある……探偵のカンがそう告げた。まあ技術系カンファレンスなんだから普通何かはあるだろう。
 しかし問題はスマイルブームのスタッフが講演に参加したセッションがあるということだ。講演の模様の一部はネットや各種メディアで報じられたが、探偵にはこれで事件が解決したとは思えなかった。

 この写真をごらんいただこう。この寒村に伝わる邪教のような異様な状況ひとつ見てもただごとではない(※注:セッション「『ゲームを作ってみたい』と思うだけの人から『ゲームを作った』人になるための作戦」中の必要に応じたものであり、決していかがわしい状況ではありません)。

 彼らはまだ全てを話したわけではない……語られざる真実をあばくのも探偵の使命である。

CEDECの反省点や語りきれなかったことを聞こう

 探偵はほの暗いバーの一角で、彼らの口から真実を引き出そうと試みた。以下はその記録である。

証言A

「『プログラマなしでゲームを作る』というセッションをしたんですが、まさかあの題名がもとであんなことになるなんて……」

 事件はすでに起こってしまっていた。詳しく聞かねばならないだろう。

「私じしんプランナー(企画)なので、プランナー・デザイナーに向けたセッションとして用意したものの、プログラマーがセッション名から受ける衝撃にまではあまり気が回っていなかったんです。気が付けば受講者のプログラマー率が予想以上に増えていて……」

 なんだかバーの一角というよりは、海をのぞむ崖の上で話を聞いている感じになってきた。

「本当はプログラムができない人もできることを増やしてがんばっていこう、みたいな趣旨であって、プログラマーをぞんざいにするような意図はなかったんです!」

 彼女はそう言って泣き崩れた。ここで流れる『聖母マドンナたちのララバイ 聖母たちのララバイ』。いや、そういう話じゃなかったはずだ。
 期待にせよ不安にせよ、プログラマー不要論のようなセンセーショナルな講演を想像していた受講者には結果的に肩すかしとなってしまったようだ。

「いちおう誤解のないように付け加えると、うちの会社ではプログラマーと企画やデザイナーはいい関係です」

 へー。それはそうと講演そのものは無事に終わったのだろうか。

「そういえばプロジェクターの解像度が事前の申し合わせと違っていて、調整している間は特にしゃべることもないぐだぐだな空気になってしまいました……」

 普通は何とか話術で場をつなぐところだが、黙秘とは。

「歌でも歌おうかと思ったんだけど、なぜかいくら考えてもドナドナしか思い浮かばなくって……」

 やはり聴衆を前にした緊張というものはあるのだろう。もっともそこで歌という発想がそもそも間違っているが。
 探偵の調査によれば、前日のパーティー会場で飲んだ時に彼女と話した業界人各氏は「こんな静かな人じゃなかったはずなのに……」とざわついたいたという。

「今度は2、3杯ひっかけてから講演にのぞもう」

 うん、それも違うね。

「声が出なかったのは、前日のお酒が抜けなくて胸焼けがひどかったせいもあって……」

 探偵の世界ではアルコールのきつい匂いは日常といえるが、CEDECでそれはあるまい。

「結局、講演の最初のほうが長くなってペース配分がずれこんで、まとめらしいまとめにならないままずるずると終わってしまいました。
本当は『ゲーム仕様やグラフィック演出を担当する人間が直接ゲームの内容に手を入れられて、その分プログラムなど技術者が興味を持つ部分に集中できるような環境が作れれば良いのでは』という感じでまとめるつもりだったんですけど、気が付いたらすでにもう1分ほどオーバーしていました」

 一番重要な部分が欠落したまま終幕を迎えたようだ。これから謎解きという場面で終わる推理小説のような展開では聴衆も納得しないだろう。

「そういうわけで講演の後はしょんぼりしていたんですが、あの時はげましてくれたみなさんありがとうございます」

 いささか強引なまとめではあるが、このまとめ能力が講演当時に発揮されていればと思わずにはいられない。

証言B

「パネルディスカッションの司会をした時が、一番反省しています」

 探偵の調査によれば、「元気な会社の秘密!? ~トップが語る会社維持と発展について~」というディスカッションでの司会を務めたという。

「しゃべるのが好きなので、自分からしゃべるべきでない司会という立場になってみると猛烈に緊張してしまい、最初の自己紹介でいきなり『すすすすスマイルブームの……』と」

 まさか本当にそんな古いマンガみたいなことをやるとは。

「本当に緊張はかなりしましたね。400人収容くらいの大きい会場で、プロジェクチャーが──」

 また噛んでる。

「おおお思い出すとままままた緊張して。プロジェクターがHD画質だというので高解像度のプレゼンテーションスライドを用意したんですが、現場に持って行ったPCと相性が悪かったらしく1280×720が限界だったのにも動揺して。
しかもみんな長テーブルに座って話すんだと思っていたら、席がアリスのライブみたく──」

 そのたとえも若い子にはだいぶ無理。
 簡単に言えば、講演者が座るためのイスと、その前にマイクスタンドが一本ずつ立っているという構成だろうか。

「それだと机がないから、メモや原稿を置けないんですよ。演台の上には資料も用意してあったのに、結局イスに座ることになってしまって緊張はピークに」

 とにかく緊張する舞台装置だったと男は語った。

「時計もなかったしねえ……」

 そこは用意しておきなさいよ! こっちでもまた時間配分ミスか!

「せっかく4社集まっているんだから、ただ話して終わり、っていうのはつまらないなと。サプライズとして、講演のラストにその場で4社で業務提携を発表して、調印式までやってみたら盛り上がるかなーと考えていたんだけど……」
「私は休日出勤で高級文具店に立派な羽ペンを買いに行かされました!」

 こんな社員の証言まである。そこまで事前に用意した調印式は、どうなったのか?

「気が付いたら隣の松下さん(※株式会社ヘキサドライブ)に『もう1分前みたいですよ!』って言われて……『じゃあ、これからもみんなで一緒にがんばっていきますのでよろしくお願いします』的な、お茶をにごす感じに」

 全面的に不発に終わってしまった。講演として言うべき内容は全部言えたものの、せっかく仕込んだネタが不発では後悔もひとしおだろう。

「なので、近日中に4人集まって調印式をやります。せっかくだからその様子をストリーム放送で流したり」

 また話を広げすぎて墓穴を掘ろうとしている気もしないではないが、探偵は黙って苦い紫煙を吸った(喫煙席で)。

「内容そのものはうまくいっていたのか、講演後の名刺交換では大会社の人が目をキラキラさせながら『僕も近々会社やめようと思うんです』とか言ってくれるんですよ」

 うん、まあ、独立・起業も講演テーマではあるから、その、いいんだけど、ええと、いいのか?

「ただ、質疑応答の時間も用意してあったんだけど、あまり手があがらなくて。後からTwitterのタイムラインを見てみるとちょうどそのころ一気につぶやきが増えていたけど、あれみんな質疑応答の間ツイッターしてたんじゃないの?」

 考えすぎな気もする。

「そういえば講演の後Twitterでフォロワーが急増して、こっちからもフォロー返しをしていたんだけど、あんまり増えすぎて追うのがつらくなってしまったので大量にリムーブしてしまいました」

 典型的な使い慣れてない人だ。

「もうTwitterやめたほうがいいんだろうか」

 色々間違っている。探偵は社会のひずみを垣間見た思いだった。デジタルディバイドとか。

「えー、リムーブされた人はそういう理由なので、あまり気にしないでください。今後はフォローはひかえめにする方針にします」

 仮にもCEDEC講演者がこんなにデジタルツールに振り回されていていいものだろうか。
 最後に、今回の反省とこれからの抱負を語ってもらった。

「今後はしゃべらない練習もしないといけないなと。緊張してしまってすみません。この場を借りておわびいたします」
「これからは社内でリハーサルをちゃんとします」

 あんたら2人ともやってなかったのか。

「他の会社はどうやらやっているらしい」

 そうだよ!

「それと、社内の誰も講演聞きに来てくれなかったみたいなんだけど、今後は来るようお願いしたい」

 来なかったのか!

    調査報告

  • 講演者として大切なことを何かと忘れていた
  • 色々と今後このようなことのないようにしたい
  • かわいそうだからみんな講演には来てあげて
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