審査結果発表!!
2012年8月3日~9月30日にわたって募集されたプログラムコンテスト「プチコン大喜利」。応募総数64作の中から選抜されたノミネート作品全20作をさらに厳選、受賞作が決定されました!(2012年11月8日発表)
★受賞作品と賞品の発表★
「いいプログラムは動画で見てほしいよね」「せっかくだし審査員のコメントもあるといいんじゃないかな」と言っていた結果が、なぜこんなことに……。
主要各賞発表
★芸術賞★
PMW16/64 -PETITCOM MUSIC WORKSTATION-
- ✓ お母さんに見られても安心(しかもSTARTボタンを押すと……)
お題
"manual_pmw.zip" zip形式, 2.4MB
展開後"index.htm"をブラウザで開いてください
プチコンのMML機能を使いこなす本格的なコンポーザー。トラック単位で音色を選択しピアノロール形式で入力、ミキシング操作が可能。
選者評から抜粋
- ここまでやるか。機能もすごいけど、作り込みが市販ソフトレベル。妥協のなさに驚いた。
- MMLは難解なところもあるんだけど、このプログラムではまったく別のアプローチでMML機能にアクセスできるのがいいね。
- DSiで、しかもプチコンでここまで本格的なDTMをやる必要があるのかって言うと疑問もあるけど(笑)、それをやっちゃうのがエラい。
- 作者はそこをターゲットにしてはいないだろうけど、欲を言えばDTM初心者にもわかりやすい面が欲しかった。
★技術賞★
PETIT RUN mkII
- ✓ お母さんに見られても安心(全年齢向けなので安心!)
お題
疑似3D表示のレースゲーム。左右移動とアクセル操作で最短記録を競うタイムアタックだ。この内容でプログラムを短く1画面におさめた技術力もポイント。
選者評から抜粋
- 疑似3Dのレースを1画面プログラムに収めるだけでも「よくやるなあ」って思うのに、スピードメーターやハイスコア、進行度表示まで詰め込んじゃう。限界までやるパワーがすごいね。
- 遊んでいるうちにどんどん上手くなるのが実感できる。コースを憶えて理想のライン取りが見えてくると、タイムアタックがガゼン熱くなる。
- コースの描画はGFILL命令。昔のBASICでは考えられないことで、その意味プチコンらしい。
- 加速と減速のチューニングが上手いのか、理不尽なストレスを感じない。むしろ熟練するとスピードを落とさない快感がある。
- 操作するだけで「気持ちよさ」が感じられるプログラムは意外と少ないもの。この意味でもまさに技術賞でしょう。
★アイディア賞★
HOPPER
- ✓ なんだかゆかいな跳ねるもの(主人公がひたすら跳ね続ける!)
お題
上から見た画面内に、3次元風に無数のパネルが散らばっている。落下する主人公がこの板に乗ると、トランポリンのようにジャンプ! 落ちないように空中でプレイヤーキャラの位置をずらしながら、パネルを飛び乗り続けて上をめざす。
選者評から抜粋
- プログラム自体はシンプルだけど、言ってみれば板1枚だけでとても自然にトランポリンの感覚が表現できている。これはすごい事ですよ。
- トランポリンはスプライトかと思ったらGFILL命令だった。意外に応用範囲が広い機能だなあ。
- 見下ろし視点で同じ色のトランポリンが重なっても、ちゃんと見分けられるのが(理屈は分かっても)不思議。
- 本当は空中でこんなに位置を制御できるはずがないんだけど、それが不自然じゃないのが上手い「ゲームの嘘」だね。
- 空を飛んでいる浮遊感がとても爽快。一気に落下する時の足がすくむ感じもイイ。
- ミスしても自分の失敗だとハッキリ分かるのはいいゲームの証拠。よくできてます。
★ユーモア賞★
上からハカセ
- ✓ なんだかゆかいな跳ねるもの(ボールがフィールドを跳ねまわる!)
お題
撃つと分裂してしまう跳ねまわるボールを、自分にぶつからないよう避けながら消えるまで小さく打ち返す、おなじみのゲームシステムをトップビュー視点で再アレンジ。赤青メガネを使えばボールが飛び出して見える。
選者評から抜粋
- なんと会社に手製の赤青メガネが郵送されてきた。実際にかけて遊んでみるとまさに3DS! この発想には参った。
- ゲームシステム自体はマイコン時代からある古典なんだけど、横画面から見下ろし視点の3D形式に変えたのが新鮮。移動範囲が1軸から2軸になってるんだね。
- ハカセ(主人公)とボールの位置関係が分かりづらく、遊びやすいアレンジかどうかは疑問も。ところが赤青メガネを使うと奥行きが感覚的に分かって、ゲーム性まで改善されるのがニクい。
- 1フレーム単位で赤/青を切り替え続けてスプライトの表示数を節約しているのはナイスアイデア。
★審査員特別賞★
BALLAB
- ✓ なんだかゆかいな跳ねるもの(ボールが跳ねるからもう大変!)
お題
壁や床などオブジェクトは全てタッチペンで消しゴムのように消せる。ステージ内を跳ね返りながら転がり落ちるボールを、ステージをうまく削ってルートを確保してゴールに導くゲーム。
選者評から抜粋
- ピンボール状に跳ね回るボールの挙動が面白い。この動きが単純な予測をしにくくして、ゲーム性に一役買っているのもポイント。
- タッチペンで塗り潰すというシンプルなインターフェースをうまくゲームに消化している。ステージに直接、ではなく場所を見失いがちな下画面で、というもどかしさも上手い。
- コツさえつかめば全クリアは比較的ラク。後のステージにある「消えない装置」のようにギミックにもっとバラエティを持たせればさらに良かったろう。
社長賞発表
当社社長が独自に選んだ、お気に入りのプログラムです。
(賞品はポケットマネーから工面されます)
★社長賞★
プチコンをぶっこわせ
- ✓ なんだかゆかいな跳ねるもの(最終ボスまで進むと……?)
お題
プチコンのマスコットキャラクター達の画像を使ったシューティングゲーム。「ダミー」を操作して他のキャラを倒し、マスコットの座を手に入れる。キャラの大胆な使い方と、反面しっかりした作りが高評価。
★社長賞★
災害用伝言ダイヤル(171)ツール
- ✓ あればいいなと思ったり思わなかったり(必要な人の助けになるかも!)
お題
災害用伝言ダイヤル(171)をスムーズに利用できない障がい者の支援ツール。音声ガイダンスのタイミングに合わせてトーン音を発信し、自動的に音声合成で伝言を吹き込める。
★社長賞★
M-Painter
- ✓ あればいいなと思ったり思わなかったり(パレットを使ったツールがあればきっと便利!)
- ✓ お母さんに見られても安心(美術の勉強にもなる!)
お題
パレットアニメーションを簡単に作るためのグラフィックツール。機能の他にも、書き味が気持ちよくグラデーション効果のきれいなブラシも高く評価された。
大喜利大賞発表
★大喜利大賞★
シンプルな表計算
- ✓ お母さんに見られても安心(最近は高校でも数学で表計算を習うという!)
お題
BASICでは珍しい、四則演算から様々な関数までサポートした表計算ソフト。内部的に数値を分数で保持していて、0.3333...(1/3)のような数も正しく処理できるのも特徴だ。
選者評から抜粋
- 「プチコンで表計算!?」という驚きがまずあった。考えればポケットサイズの表計算ツールとして需要はなくもないのかも……そういう意図があるのかどうか分からないところも素敵です。
- 元を正せば世界初のキラーソフトはAppleII用『VisiCalc』という表計算ソフト。由緒正しいチャレンジなんじゃないでしょうか。
- 出オチ的なインパクトも大きいけど、実は関数まで実装していてなかなか本格派。
- 誰もやらなかった物、少なくとも考える人はいても誰も実行に移さなかった物を作る。これこそ趣味のプログラムの正道。
- この手のコンテストで大賞が表計算というのは異例でためらうけど、ダメというルールがあるわけじゃないし、むしろジャンルにこだわらず公平に考えた結果だよね。
ご応募ありがとうございました!
ご応募ありがとうございました!
Ackieeeさん、ASAさん、Gust Notch?さん、HonoPさん、hoy@kayamaさん、jojo3さん、K.Seijiさん、KEROさん、kozakozさん、kt.さん、Lv100さん、mocさん、MOTさん、nemojさん、OBONOさん、pikiwikiさん、pmanさん、shirotanさん、toburauさん、uxtuno_さん、あるしろさん、アルファさん、あんどさん、ウルさん、えいださん、えぬおうさん、おちゃめさん、楓2ndGさん、葛城コニミルさん、こうやまさん、斎藤史郎さん、ササキングスペシャルさん、佐藤直さん、ショルダーさん、進さん、すけろくさん、ぜあさん、大戦略X1さん、たかさんさん、ヒロエさん、下手な人さん、三毛乱ジェロさん、モハメド・ヨネさん、もりちゃんさん、やまとさん、ルートさん、ロインさん、渡辺浩章さん(順不同)
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