サンプルプログラム1
プログラマーからひとこと
いよいよ本格的なプログラムのはじまりです。ちょっとワクワクしますね。ここからが長いと考えると、ちょっとウンザリしますね。
でもプログラムはおぼえたことが増えていくと、どんどん楽しくなってきます。
そのための準備運動だと思ってここはガマンしましょう。
今回用意したプログラムは、ここまでのおさらいでもありますが、ちょっと新しいこともいくつか出てきます。
どれもあとあと大事になってくることなので、ひとつひとつ身につけていきましょう。
LOAD命令
ハカセ「ほっほっほ。ショクン、がんばっておるかな? ワシからのプレゼントとしてサンプルプログラムを用意したぞい。」
神崎「プチコンにはサンプルプログラムが最初からいくつか入っているんだよね。」
ワンパク「そのトオリだぜ! どうやって見ればいいのかも知らねえけどな!」
インテリ「そういえば方法はまだ教えてなかったね。実行モードでこう入力してみよう!」
LOAD”SAMPLE1”
神崎「ゲームのセーブデータを「ロード」するのと同じ、英語の「LOAD」なんだね。」
ワンパク「ミミザワリな効果音がついてるじゃねえか。パンクスピリットを感じるゼ!」
ハカセ「パンクかどうかはわからんが、昔のBASICではこんなふうに音声化したデータをロードしていたのじゃよ。この画面で流れる音はさすがにただのカザリじゃがな。」
神崎「画面にいろいろ書いてあるけど、「リソース」とかは、なに?」
インテリ「うーん、今はとりあえず気にしないでいいかな。まずは読み込み成功なので右下のボタンを押して先に進めよう。」
ワンパク「オイ、OKしか出てきてねえぞ! 失敗してんじゃねェのか?」
インテリ「気が早いなあ。編集モードにしてごらん。」
ワンパク「ウ、ウオォ、なんだか今まで見たコトのない世界じゃねえか。コレは逃げるしかねえ!」
神崎「CLSやPRINT命令は見おぼえがあるけど、それ以外にもいろいろ……」
ハカセ「まあまあ。そうコワがるモノでもないんじゃよ。どれも知れば「なーんだ」というくらいの命令じゃ。ためしにRUNしてみればよかろう。」
神崎「キホン的には、文字を表示するプログラムなんだね。色つきになってるところがあるけど、どうやってるんだろう?」
ワンパク「グムム……下の方では足し算をやってんのか? オレは算数とか勉強みてえのはエンリョしたいゼ。」
インテリ「だいじょうぶだよワンパク君。計算するのはキミじゃなくプチコンだから。」
ワンパク「ナニ? 計算もプログラムでやるってのか、聞きずてならねェな!?」
インテリ「じゃあ1行目から順に見ていこう!」
編集モードのベンリ機能
ワシじゃワシじゃ、プチコン界のアイドルことハカセじゃ。とうとう長めのプログラムのトウジョウじゃのう。そんな時にベンリなテクニックを教えておくぞい。
- 1画面スクロール
- シフトキー+カーソルキーで、1画面ぶんスクロールさせられるぞい。
つまり……DSiのLボタンを押しながら十字ボタンで、サクサク大きくスクロールできるというわけじゃな。 - 1行削除
- シフトキー+バックスペースキーで、カーソルのある1行を一気に消せるのじゃ。
もちろん、DSiのLボタンを押しながらYボタンでもいいし、Lボタン+画面のバックスペースキーという合わせ技も使えるぞい。 - 1行コピー&ペースト
- 画面の下の方にボタンがあるじゃろう。この下ボタンを押すと、ボタンが出てくるぞい。
ボタンでその行がキオクされるから、好きなトコロでボタンを押せばソコにコピーした行がはりつけられるのじゃ。1行まるごとのコピペじゃな。
REM命令
インテリ「プログラムのあちこちに「’」で始まる行があるのがわかるよね。」
神崎「ホントだ。1~4行目、8行目、13行目……
0001#. ’┌──────────────────┐
0002#. ’│SAMPLE1 │
0003#. ’│ コンソ-ルヘノモシ゛シュッリョク │
0004#. ’└──────────────────┘
#####.
0008#. ’--- タンシ゛ュンナ モシ゛ノヒョウシ゛
#####.
0013#. ’--- イロシテイ
#####.
」0002#. ’│SAMPLE1 │
0003#. ’│ コンソ-ルヘノモシ゛シュッリョク │
0004#. ’└──────────────────┘
#####.
0008#. ’--- タンシ゛ュンナ モシ゛ノヒョウシ゛
#####.
0013#. ’--- イロシテイ
#####.
ワンパク「で、ケッキョクこの「’」はナンだってんだ?」
インテリ「こうやって「’」と書くと、その行はプログラムで何も起きなくなるんだよ。」
ワンパク「ハ、ハァ!? イミねえじゃねえか!」
インテリ「ははは。プチコンにとっては意味がないよね。でも、ボクらがプログラムを読むときにはベンリだろう?」
神崎「そうかあ……8行目から後は「タンシ゛ュンナ モシ゛ノヒョウシ゛」、13行目からは「イロシテイ」をするって、メモしてあるんだね。」
インテリ「そういうこと! この「’」はもともとREMと書くものだったんだ。REMとは英語のREMARK (コメント)の略だから、「プログラムに自分のコメントを書くための命令」ってところだね。もっとも、4文字使って「REM 」と書くよりもシンプルに「’」と書く方が多いかな。」
ハカセ「「---」と線を書いておるのも、プログラム的には意味はないが、見やすくするためのクフウじゃな。1行目のように記号を使ってちょっと見た目を良くしたり、REM命令はある意味プログラマーのこだわりポイントじゃぞ。」
ワンパク「そこなんだがよォ、「シュッリョク」って、なんだ? 「シュツリョク」じゃねえのか?
0003#. ’│ コンソ-ルヘノモシ゛シュッリョク │
」ハカセ「やってもうたあああああああ」
VISIBLE命令、コロン、COLOR命令
神崎「REM文が続いた次の5行目でまた新しい命令が出てくるね。「VISIBLE」……?
0005#. VISIBLE 1,1,0,0,0,0
」ハカセ「む。これはショクンにはまだ早いかの。言ってしまえば画面上に表示するもの・しないものを決めているのじゃが……今のところ文字ぐらいしか表示しとらんからのう。」
ワンパク「じゃあナンのためにプログラムに入れてるんだ? ムダじゃねえか!」
インテリ「他のプログラムを実行した後だと、その画面がまだ残っていることがあるからね。
もっともリセットすればそれも消えるし、いまボクらがやっているコトの間はあまり関係ないのさ。」
もっともリセットすればそれも消えるし、いまボクらがやっているコトの間はあまり関係ないのさ。」
神崎「今はこう書いておけば役にたつこともある、くらいにおぼえておくのがいいのかな。
じゃあ次の6行目を見てみようか。
」
じゃあ次の6行目を見てみようか。
0006#. CLS:COLOR 0
CLSはもう知ってるけど、その後はなんだろう?」
インテリ「まず「: 」が注目だね。
「:」は2つの命令を1行に書くための「つなぎ」なんだ。だからこの行は、こう書いてあると考えていいんだよ。
「:」は2つの命令を1行に書くための「つなぎ」なんだ。だからこの行は、こう書いてあると考えていいんだよ。
0006#. CLS
0007#. COLOR 0
」0007#. COLOR 0
ハカセ「コロンを使わないと、どうしてもタテに長いプログラムになってしまうのう。ここでコロンを使うのは、リストをコンパクトにまとめるクフウじゃ。
ほかにも、区切りのいい命令まとめて1行におさめたい時なんかにも使うわい。」
ほかにも、区切りのいい命令まとめて1行におさめたい時なんかにも使うわい。」
ワンパク「ひとつワカッたが、そうなると「COLOR 0」の方はナンなんだ?」
神崎「COLOR は色のことだよね。でも色をゼロにするって……?」
インテリ「これは「0番の色を選ぶ」と考えるといいよ。プチコンでは基本カラーとして
こんなふうに0番から15番まで色が決まってるんだ。」
こんなふうに0番から15番まで色が決まってるんだ。」
ワンパク「0番は白だから、つまり白をエラんで、……だから、どうだってんだ?」
インテリ「いちどえらんだ色はその後もずっとえらびっぱなしになるんだ。つまりこの行から後は、またCOLORで決めるまで、ずっと白色で字を表示することになるね。」
ワンパク「てことは……オッ、やっとわかる行が出てきたゼ! 9~10行目で白色で文字をPRINTしてるってワケだ!
0009#. PRINT”Ж:ニコチャン”
0010#. PRINT”ALPHABET”
」0010#. PRINT”ALPHABET”
ハカセ「この2行はカンタンじゃな。一応、記号とカナとアルファベットを全部入れてみたぞい。」
ワンパク「前から思ってたんだけどよォ、Жって「ニコチャン」マークってほど笑ってなくねェか?」
ハカセ「そこは気がつかんかったああああああ」
セミコロン
神崎「11行もPRINT文だけど、いつもとちょっと違うね。
」
0011#. PRINT”12345”;”カタカナ”
この途中にある記号はさっきの「:」に似てるけど、別のもの?」
インテリ「この記号「;」は「セミコロン」と言って、PRINT命令でよく使われるんだ。
カンタンに言えば、”を閉じた後に、改行せずに文字をくっつけるんだよ。」
カンタンに言えば、”を閉じた後に、改行せずに文字をくっつけるんだよ。」
ワンパク「あんまりカンタンじゃねーぞ! もっとワカるように言いヤガレ-!」
インテリ「ためしにこう書いてみようか。
」
0011#. PRINT”12345”
0012#. PRINT”カタカナ”
こうしてRUNするとどうなるかな?0012#. PRINT”カタカナ”
」
12345
カタカナ
カタカナ
神崎「PRINTで書くたびに、次の行に表示されるんだね。」
インテリ「では、元にもどしてRUNしよう。
0011#. PRINT”12345”;”カタカナ”
」
12345カタカナ
ワンパク「くっついてる! たしかにくっついてるぜ! ……だからナンだってんだ!! そのままPRINT”12345カタカナ”って書けばすむコトじゃねーのか!?」
インテリ「まあまあ。それじゃ、;の意味がわかってきたところで、こういう書き方はどうかな?
0011#. PRINT”12345”;
0012#. PRINT”カタカナ”
」0012#. PRINT”カタカナ”
12345カタカナ
神崎「2つのPRINTでも、1つにくっついて表示されるんだね。」
ワンパク「イヤイヤ、これも1行でPRINT”12345カタカナ”って書けばイイってのは変わらねェぞ!」
インテリ「これはいちばんカンタンな例だからね。じゃあ、この先で「;」が本当に役に立つところを見てみよう。」
0014#. COLOR 12:PRINT”а”;
0015#. COLOR 13:PRINT”б”;
0016#. COLOR 11:PRINT”Я”;
0017#. COLOR 9:PRINT”в”
0015#. COLOR 13:PRINT”б”;
0016#. COLOR 11:PRINT”Я”;
0017#. COLOR 9:PRINT”в”
神崎「いままで習ったことがいくつも入っているね。まずCOLORで色を決めて、その色で記号をPRINTして、「;」で……」
ワンパク「なるほど! そういうワケか!」
インテリ「気が付いたようだね。PRINT文の最後に「;」を付けておくと、次にPRINTするときにも、くっついたままで表示されるんだ。こんなふうにね。」
абЯв
ワンパク「あいだにCOLOR命令が入ってもやっぱりくっつくってコトか……。
コロンといいセミコロンといい、イミはちがっても2つの行をくっつけるのは同じってトコだな。」
コロンといいセミコロンといい、イミはちがっても2つの行をくっつけるのは同じってトコだな。」
ハカセ「ワンパク君、なかなかスルドイのう。
この後で出てくるが、セミコロンにはもう1つダイジな使い方があるのじゃよ。」
この後で出てくるが、セミコロンにはもう1つダイジな使い方があるのじゃよ。」
たし算
神崎「21行と22行は、変数だね。
0021#. APPLE=56
0022#. ORANGE=123
」0022#. ORANGE=123
インテリ「今度の変数の名前はずいぶん長いけど、リンゴ とミカン になっているね。
プログラムを実行した画面でリンゴとミカンの数を表示しているから、どうしてこういうバケツの名前にしたか、だいたいわかるんじゃないかな?」
プログラムを実行した画面でリンゴとミカンの数を表示しているから、どうしてこういうバケツの名前にしたか、だいたいわかるんじゃないかな?」
神崎「つまり変数APPLEには、リンゴの数を入れて、変数ORANGEには、ミカンの数を入れたってことだね。」
ワンパク「スターップ! テメエらめんどクセエぜ! バケツにそれぞれリンゴ56コとミカン123コを入れたってことだろ、要するによォ!」
ハカセ「ものすごくランボウにたとえたが、まさしくそういうコトじゃな。こんなふうに書くこともできるぞい。ちょっと書きかえてみい。
0021#. APPLE=20+36
」ワンパク「よ……よけいややこしくなってんじゃねェか!」
神崎「ちょっと待って、コレは足し算になってるのかな?」
ハカセ「さよう。20個のリンゴと36個のリンゴを、バケツにまとめて入れたら56個。変数APPLEには56という数字が入っておることになるな。」
インテリ「PRINT 20+36みたいな使い方もできるよ。これを実行モードで書いてみると……」
PRINT 20+36
56
OK
56
OK
ワンパク「おいおい、ちょっとした計算機じゃねえか! なんかスゲエまだるっこしいけど!」
ハカセ「今はまだ電卓を使ったほうがラクなレベルじゃが、プログラムの世界ではこの計算がなにかと役に立つんじゃよ。まあおいおいワカってくるじゃろう。」
LOCATE命令
ワンパク「25行目にある、こりゃナンだ?
」
0025#. LOCATE 5,10
ロ…カ……テ?」
インテリ「初めて出てきた命令だね。読み方は「ロケート」。英語で「場所を決める」って意味さ。」
神崎「たしかにRUNすると、この先の文字が表示される場所が変わってるね。」
ワンパク「文字をどこに出すか決める命令ってワケか。だが、しくみがサッパリだぜ! なんだこの5とか10とかの数字?」
インテリ「プチコンの上画面はヨコに32文字ぶん、タテに24文字ぶんあるのは知ってるね。マス目にするとこうかな。
そして、左上のマスをゼロとして、順に数字をふっていくとこうなるね。
つまりLOCATE 5,10は「左から6文字目、上から11文字目」に表示するということになるね。」
そして、左上のマスをゼロとして、順に数字をふっていくとこうなるね。
つまりLOCATE 5,10は「左から6文字目、上から11文字目」に表示するということになるね。」
神崎「ゼロから始まるから、6文字目をあらわす数字は「5」になるんだね。イメージした数より1少なくなるのは注意しないといけないなあ。」
ワンパク「ワナみてえなモンじゃねェか! なんで左上を1にしなかったんだ?」
ハカセ「こればっかりは、「コンピューターの世界ではゼロから始まるのがお約束」としか言いようがないのう。ゼロで始まる数え方はコレ以外の命令でもちょくちょく出てくるから、よーくおぼえておいた方がいいじゃろうな。」
セミコロンと変数
ワンパク「とにかく文字を出す場所はよくワカったぜ! そのPRINT文はコレ、どういうこった?」
0026#. PRINT”リンコ゛ = ”;APPLE;”コ”
神崎「セミコロンはもう出てきたね。」
ワンパク「そんでAPPLEってのはたしか変数だったよな。それがセミコロンでくっつく……?」
神崎「そうか! 変数APPLEには56って数字が入ってるから、これはこう書いてるのと同じなんだね。
0026#. PRINT”リンコ゛ = ”;56;”コ”
」ワンパク「たしかにRUNしても同じように表示されてるぜ! ナルホドな、PRINT文で文字と変数をつないで書きたいときは、セミコロンでつなぐしかねえってコトか……。」
インテリ「わかってきたじゃないか。そうやって26行と28行でリンゴとミカンの数を表示してるんだね。32行ではまた違った変数の使い方をしているよ。」
0032#. TOTAL=APPLE+ORANGE
0033#. PRINT”コ゛ウケイ= ”;TOTAL
0033#. PRINT”コ゛ウケイ= ”;TOTAL
神崎「このTOTALっていうのは、やっぱり変数なのかな?」
インテリ「何が変数で何が命令か、初心者にはなかなか区別がむずかしいね。英字のあとにイコールが付いていたら、その英字はたいてい変数だって考えると早いかもしれないな。」
ワンパク「APPLEもORANGEも変数……で、+ってのは足し算か?」
インテリ「その通り! 変数の中に数字が入っていれば、そのまま計算式が使えるんだ。ここでTOTAL=APPLE+ORANGEと書いてあるのは、中の数字におきかえればTOTAL=56+123ということになるね。」
神崎「それを33行目で表示してるんだね!
0033#. PRINT”コ゛ウケイ= ”;TOTAL
」ワンパク「それにしても……ナンのために変数を使ってんのか、オレはまだナットクいってねェぜ。サイショからゼンブ数字で書いてもいいんじゃねえか?」
ハカセ「ホッホッホ。気持ちはワカらんでもないわい。
じゃが、たびたびリンゴやミカンの数が変わるとしたらどうじゃ? まず上のリンコ゛=の数を書きかえて、次はミカンの数、最後に合計の数を順に書きかえねばならんな。これが変数なら、APPLEとORANGEの数を書き換えるだけで、最後の合計分は自動になるのじゃぞ。」
じゃが、たびたびリンゴやミカンの数が変わるとしたらどうじゃ? まず上のリンコ゛=の数を書きかえて、次はミカンの数、最後に合計の数を順に書きかえねばならんな。これが変数なら、APPLEとORANGEの数を書き換えるだけで、最後の合計分は自動になるのじゃぞ。」
神崎「プログラムの中でリンゴやミカンの数が何度も出るほど、手間がはぶけるってことだね。」
ワンパク「ウーム……。カンゼンにナットクしたワケじゃねーが……。」
ハカセ「まだモヤモヤしておるようじゃな。よかろう、そこがスッキリするようなサンプルを次までに用意しておくぞい。さらば、カミングスーンじゃ!」
神崎「あ、行っちゃった。」
インテリ「いまさらだけど、博士って何の仕事してる人なんだろうね。」
END命令、SAVE命令
ワンパク「あのジジイ、最後のあたりはスッとばして帰りやがった。
まァ、このへんはワカるようなワカらねえような……。
まァ、このへんはワカるようなワカらねえような……。
0035#. ’--- オワリ
0036#. PRINT ””
0037#. PRINT ”─”*32;
0038#. PRINT ”PUSH А BUTTON”
イヤ、やっぱりワカんねえな。」0036#. PRINT ””
0037#. PRINT ”─”*32;
0038#. PRINT ”PUSH А BUTTON”
神崎「ず、ズイブン早くあきらめたね。
どれもPRINTしてるから、画面に出すメッセージのサイゴを書いているのはマチガイないんじゃないかな。」
どれもPRINTしてるから、画面に出すメッセージのサイゴを書いているのはマチガイないんじゃないかな。」
インテリ「そうだね。ただ今までと書き方がちょっとちがうから、フシギに思うかな?
0036#. PRINT ””
この行なんかは、画面に何も書いてないようにも見えるよね。」ワンパク「その通りだゼ! ”ではさんだナカミを書くハズが、中には何もねェじゃねえか!」
神崎「ムダなことをしてるようにも見えるけど……あっ! この行の終わりには;がないんだ!」
インテリ「わかってきたかな。終わりに;が書かれていないPRINTは……」
ワンパク「次の行にいくんだったな! ツマリ、この行は「1行だけ先にすすめる」ための行ってワケだ。」
神崎「というコトは、次の行では長い線を引いているんだよね。」
0037#. PRINT ”─”*32;
ワンパク「???」
神崎「プログラムを動かした画面を見ればココで─の字を32コ書いてるのはわかるんだけど……*32って書くの?」
インテリ「うーん、それで合ってるんだけど、なんで*記号なのかはまだヒミツ、にしておこうかな。」
ワンパク「ナンだそりゃ?」
インテリ「この先はちょっとムズカしい話がつづくからね。そもそもこのあたりはプログラムがイキナリ終わってビックリしないように、後からつけたした部分だから、他のところよりムズカしい命令が多いんだ。」
神崎「イ、インテリ君もけっこうミもフタもないコトを言うよね……。」
インテリ「あいだはとばすけど、せっかくだから最後の行だけはおぼえておこうか。」
0042#. END
インテリ「END 命令は、プログラムを終わりにするという、名前のとおりの命令だよ。」
神崎「そのまんまだね……。」
ワンパク「しかしコレ、どうせ最後の行だろ? ワザワザそんな命令入れなくても、自動的に終わるんじゃねえか?」
神崎「だよね。かといってプログラムの途中に書いても、そこから先が実行されなくなるからムダになっちゃうし……」
インテリ「今はまだそう思うよね。だけどけっこうダイジな命令なんだ。またすぐに出てくるから、それまではこういう命令があるとだけおぼえておこう!」
ワンパク「さっきからそんなのバッカリだな。オレのナカにモヤモヤがチクセキされていくぜ!」
インテリ「キソをおぼえておけば、応用がラクになるのがプログラムさ。この使い方はキソのキソ。応用に入る前におぼえておく方がトクだよ。」
ワンパク「チッ、オリコウさんぶりやがって! しかしつねにラクな道を選ぶのがオレだ。今のうちにオボエとくぜ!」
神崎「……。」
インテリ「今回のサンプルプログラムはほとんどいじってないけど、最後だしプログラムのセーブ方法もおぼえておこうか。」
神崎「ロードがLOADだったということは、セーブもSAVE?」
ワンパク「つまりそのままロードとセーブを置きかえて、こういうコトだな!」
SAVE”SAMPLE1”
ワンパク「上書きできねェだと!? ナットクいかねえな!」
インテリ「サンプルプログラムだけは、上書き禁止になってるんだ。」
神崎「ヘンに改造したままセーブすると、サンプルプログラムがなくなっちゃうものね。でも書き換えたプログラムは保存できないのかな?」
インテリ「大丈夫、プチコンでは自由にファイル名を付けられるよ!」
SAVE”TORIAEZU”
OK
OK
ワンパク「とりあえずすぎるファイル名だな、オイ!」
インテリ「8文字以内で英数字であればなんでもいいよ。逆にこうして名前を付けたプログラムは、上書きでセーブされるから気をつけないとね。」
ハカセ「テキトーにテストしたプログラムを大事なファイルに上書きしてタイヘンなことになったこともあるんじゃああああああ」
神崎「(帰ったんじゃなかったっけ……)」
実行モードのベンリ機能
ワシじゃワシじゃ、プチコン界のドンことハカセじゃ。実行モードにもダイブなれてきたことじゃろう。ちょっとしたテクニックをさずけておこうかのう。
- ログのまき戻し
- カーソルキー上下で、これまでに入力した命令をさかのぼれるのじゃ。
何度も似たような命令を打ち込むなら、十字ボタンでチョイチョイとさかのぼって、書きかえてEnterするのがカンタンじゃな。
セーブやロードをそのまま実行すれば、書きかわってしまうので注意じゃぞ。 - ファンクションキー
- 画面の上にある5つのキーがファンクションキーじゃ。
見てのとおりキーを1回打つだけで、登録されたコマンドが入力されるラクチン仕様じゃ。「RUN」はワシもよく使うのう。
ジツはこのキーのナカミも「KEY」命令で書きかえられるのじゃが……キョウミがあれば、説明書をさがしてくれい。
- LOAD命令
- LOAD”(ファイル名)”
中に書いてあるファイル名のプログラムをロードします。 - SAVE命令
- SAVE”(ファイル名)”
中に書いてあるファイル名で、プログラムをセーブします。 - REM命令
- REM (好きなことば)
’(好きなことば)
自由なコメントを書きのこせます。 - VISIBLE命令
- VISIBLE 1,1,0,0,0,0
とりあえずこう書いておけば今はまちがいない、とだけおぼえておきましょう。 - COLOR命令
- COLOR (番号)
文字の色を変更します。 - LOCATE命令
- LOCATE (横方向),(縦方向)
横0~31、縦0~23まで好きな位置に、文字の表示位置を決めます。 - END命令
- プログラムを終了します。
- たし算
- PRINT 1+1
A=1+1
PRINT B+C
A=B+C
このように数字や変数で計算したり、変数の中に入れることができます。 - コロン(:)
- (好きな命令):(好きな命令)
ふたつの文を1行につないで書けます。 - セミコロン(;)
- PRINT ”(好きな文字)”;”(好きな文字)”
PRINT ”(好きな文字)”;
セミコロンの後には、文字がくっついて表示されます。 - 編集モードのベンリ機能
- 「Lボタン+十字ボタンで1画面スクロール」「Lボタン+Yボタン(バックスペースキー)で1行消す」「ボタンで1行まるごとコピー・ペーストボタン表示」とおぼえておくといいでしょう。
- 実行モードのベンリ機能
- 「十字ボタン上下で、これまでの命令を読みもどし」「画面の上にある5つのキーは短縮ボタン」と、おおざっぱにおぼえておくと便利です。